出欠管理を顔認証システムで―250名規模の団体に導入した話―

システム

ある日、「例会のたびに出欠確認に追われて困っている」というご相談をいただきました。
ご相談主は、約250名の会員を擁する社交団体様。

月に何度か実施される例会への参加連絡はFAXで受付。 さらに、ホテルでの食事会も兼ねているため、無回答の方や欠席者を含め、実際の参加人数が読めず、フードロスが発生。ホテル側からも料金の値上げを打診されていました。

「もっと効率よく運営できないものか?」

こうした悩みを解消すべく、私たちは顔認証を利用した出欠管理のシステムを構築しました。本記事ではそのシステム導入のケースをお伝えします。

もし、皆様の団体でも似たような課題があれば、ぜひ最後までご覧ください。

目次

  • クライアントが直面していた3つの課題
  • 私たちからの提案内容
  • システムの構造(わかりやすく解説)
  • 具体的な利用手順(全体の流れ)
  • システム開発時に重視した3つのポイント
  • 顔認証システム導入による変化
  • 導入プロセス(約1〜2ヶ月)
  • まとめ:皆様の団体でも実現可能な変化

クライアントが直面していた3つの課題

最初のヒアリングで、担当者様からこのような話を伺いました。

課題1:事務局の業務負荷が増大

「例会が終わるたび、紙の出欠票を見ながらExcelへ入力しています。250名分ですよ?ミスも起きるし、時間もかかります。それに、退会者や休会中のメンバーの管理もすべてExcelで…混乱することもあるんです」

例会開催日も多忙です。受付で会員が並び、スタッフは確認作業に追われます。「早く開始したいのに、受付だけで30分取られることもある」とのお話でした。

課題2:食材の廃棄が恒常化

「最も頭を悩ませているのが、事前の参加人数が把握できないことです」

例会では食事を用意するため、あらかじめ人数を知る必要があります。しかし、従来の連絡手段では回答率が低く、無回答の方が大勢いました。

「仕方なく多めに手配するしかなく…余れば廃棄。不足すれば急遽追加発注。いずれにしてもコスト増なんです」

年単位で見ると、相当な金額に達しているとのことです。

課題3:会員にとっても不便なシステム

実は会員様側にも不満がありました。

「出欠を知らせるのが手間で、つい忘れてしまう」「年間の出席回数が分からない」といった声が多数あったそうです。

従来の連絡手段は、電話・FAX・メールと統一されておらず、この点も課題でした。

私たちからの提案内容

これらの課題を受け、私たちが提案したのは「事前の出欠登録」と「顔認証による受付」を統合した仕組みでした。

会員様:スマホで簡単操作、当日は顔をかざすのみ

会員の皆様には、次のような体験をご提供します。

例会開催前

スマートフォンまたはパソコンから専用サイトへアクセス。「参加」「欠席」のボタンをタップするだけ。必要時間は約10秒です。

これまでの出席記録もカレンダー形式で確認できるため、「先月は参加したかな?」と迷うこともなくなります。

例会開催日

受付に設置された機器に顔をかざすのみ。1〜2秒で本人認証が済み、システムにより自動で出席が記録されます。用紙への記入も、名前を伝える必要もありません。

事務局様:リアルタイム把握、集計はシステムで自動化

事務局の皆様には、以下のようなメリットがあります。

例会開催前

管理画面で、参加予定者と欠席者をリアルタイムで確認可能。「明日は100名参加見込みだから、食事は100人分準備しよう」と正確な判断ができます。

例会開催日

受付での顔認証が完了すると、管理画面へ即座に反映。「現在○○名出席」とリアルタイムで把握できます。

例会終了後

出席率は自動計算。Excelでのダウンロードも可能なため、これまでの報告書作成もスムーズに進みます。

システムの構造(わかりやすく解説)

技術的な内容は難しく感じられるかもしれませんが、仕組み自体はシンプルです。

システムは主に3つの要素で構成されています:

  1. 会員用画面(スマートフォン・パソコンからアクセス)
  2. 管理用画面(事務局スタッフが使用)
  3. 顔認証用機器(受付に設置)

これら3要素が連携して動作しています。

顔認証の仕組みは?

「顔認証は不安…」と感じられるかもしれません。しかし、実は日常的に使用しているスマートフォンのロック解除と同様の技術です。

今回は、AmazonのAWS Rekognitionという顔認証サービスを採用しています。世界各国の企業が利用する信頼性の高いサービスで、高精度な本人確認が可能です。

データの安全性について

顔データを含む個人情報は、すべて暗号化して保管。誰もが閲覧できるわけではなく、権限を持つ担当者のみがアクセス可能な設計です。

定期的なバックアップも実施しており、万一のデータ消失にも対応しています。

具体的な顔認証システムの利用手順(全体の流れ)

それでは、実際の使い方を具体的に見ていきましょう。

【例会の1週間前】事務局が例会データを登録

事務局担当者が管理画面へログインし、次回例会の情報を登録します。

「12月15日(月)18時30分から、〇〇ホールにて開催」といった基本データを入力するだけ。所要時間は2〜3分程度です。

【例会の数日前】会員が出欠を登録

会員へはメールで「次回例会の出欠をご連絡ください」と通知が送られます。

スマートフォンでリンクをタップすると、専用画面が表示されます。「参加」「欠席」のボタンが大きく表示され、迷うことはありません。

ワンタップで完了。所要時間は約10秒です。

【例会の前日】事務局が人数を確認

管理画面で、現時点の参加予定人数が一目瞭然です。

「明日は95名参加予定。では食事は100人分手配しよう」

正確な人数が分かるため、無駄な発注を防げます。

【例会開催日】顔認証で受付完了

会場受付に設置された機器の前に立ち、顔をかざします。

画面に「○○様、出席を確認しました」と表示されれば完了。所要時間は1〜2秒です。

列に並ぶ必要も、用紙に記入する手間もありません。スムーズに入場できます。

事務局の管理画面には、リアルタイムで「現在78名出席」といった情報が表示されます。

【例会終了後】自動で集計完了

例会が終われば、出席データは自動集計されています。

「今月の出席率は85%」といった報告書も、ボタン一つで作成可能。Excelでダウンロードし、従来形式で保存することもできます。

システム開発時に重視した3つのポイント

システム構築にあたり、私たちが特に重視したポイントをご紹介します。

ポイント1:シンプルさの追求

「以前のシステムは、機能は豊富だったが複雑すぎて使われなかった」

この経験を踏まえ、今回はシンプルさを最優先しました。

会員画面に表示されるのは、「参加」「欠席」の2つのボタンのみ。余分な情報や入力項目は排除しました。

「高齢の方でも迷わず使える」

これを目標に、画面設計を繰り返し見直しました。

結果、従来30〜40%だった事前回答率が、70〜90%まで上昇しました。

ポイント2:認証スピードの向上

顔認証というと「時間がかかるのでは?」というイメージがあります。

しかし、受付で待たされては本末転倒です。そこで、認証速度を徹底的に追求しました。

顔をかざしてから認証完了まで、わずか1〜2秒。従来の紙での受付より速いレベルです。

万一、顔認証がうまくいかない場合の代替手段(手動での出席登録)も用意しており、安心です。

ポイント3:従来の運用も継続可能

「いきなり完全デジタル化は不安」

こうした声に応え、Excel出力機能を実装しました。

これまでの報告書形式をそのまま利用できるため、「システムは変わったが、報告書の作り方は変わらない」という安心感があります。

段階的なデジタル化を進められるのも、本システムの強みです。

顔認証システム導入による変化

システム導入から3ヶ月後、クライアント様からこのような声をいただきました。

事務局スタッフの声

「正直、最初は『本当に便利になるのか?』と疑問でした。しかし、利用してみて驚きました」

導入前

  • 例会後の手入力作業:2〜3時間
  • 出席率の計算:1時間
  • 当日の受付対応:スタッフ3名×1時間

導入後

  • 手入力作業:ゼロ
  • 出席率の計算:自動(確認のみ5分)
  • 当日の受付対応:機器設置のみ(ほぼ無人化)

「月4回例会があるため、月間で約20時間の削減になりました。その時間を、会員とのコミュニケーションに充てられるようになったのが最も嬉しいです」

食材管理担当者の声

「事前の回答率が上がったおかげで、無駄な発注がなくなりました」

以前は「念のため120人分」と多めに発注していましたが、現在は「95名参加予定なら100人分」と適正量で発注できています。

「年間で計算すると、食材コストが15%削減できました。加えて、廃棄する罪悪感もなくなり、精神的にも楽になりました」

会員の声

「スマホでタップするだけだから、忘れずに回答できるようになった」

「自分の出席率が見られるのが楽しい。『今年は目標90%!』と、ちょっとしたゲーム感覚ですよ」

「当日の受付がスムーズで、開始時刻が守られるようになった。これ、地味に嬉しいです」

数字で見る導入効果

項目導入前導入後効果
事務作業時間(月間)約20時間約1時間95%削減
事前回答率30〜40%70〜90%約2倍
食材コスト基準値85%15%削減
受付にかかる時間約30分約5分大幅短縮

導入プロセス(約1〜2ヶ月)

「システム導入は大変そう…」

そのような不安をお持ちの方も多いと思います。しかし、ご安心ください。私たちが丁寧にサポートいたします。

Step 1:まずはヒアリング(1〜2週間)

現在の運用方法や課題を詳しくヒアリング。会員データの整理もこの段階で実施します。

「こんなことは可能?」「予算はいくら?」など、あらゆるご質問にお答えします。

Step 2:システムの設定(1〜2週間)

会員情報や例会情報をシステムへ登録。顔写真の登録もこのタイミングで行います。

Step 3:テスト運用(2〜3週間)

本格運用前に、実際の例会で複数回試験運用。操作方法の確認や、改善点の洗い出しを行います。

「ここが少し分かりにくい」といったご意見をいただき、その場で改善します。

Step 4:会員への説明(1週間)

利用方法を分かりやすく説明した資料を配布。ご希望があれば、説明会も開催します。

Step 5:本格運用開始

ここからは、私たちのサポートチームが常時バックアップ。困ったことがあれば、いつでもお問い合わせください。

まとめ:皆様の団体でも実現可能な変化

今回ご紹介した導入ケース、いかがでしたでしょうか?

この団体様と同様に、「出欠管理に時間がかかりすぎる」「食材の無駄が多い」「もっと効率的に運営したい」と感じている団体は少なくないはずです。

今回のプロジェクトで実現できたこと:

  • 月間20時間の事務作業削減(年間で240時間!)
  • 事前回答率が2倍以上に向上
  • 食材コストを15%削減
  • 計算ミスゼロの安定運用
  • 会員・スタッフ双方の満足度向上

「紙とExcel」から「デジタル運用」へ。技術の力で、組織運営はもっと効率的に、もっと快適になります。

こんな団体におすすめです

本顔認証システムは、以下のような団体に特におすすめです。

  • 定期的に例会や集まりを開催している団体
  • 会員数が50名以上の団体
  • 出欠管理に時間がかかっている団体
  • 食事の提供があり、人数把握が重要な団体
  • 出席率の管理・報告が必要な団体
  • 受付の混雑を解消したい団体

商工会議所、青年会議所、ライオンズクラブ、各種協会、同窓会組織など、多様な団体での導入実績があります。

まずは無料相談から始めませんか?

「自分たちの団体でも導入できるだろうか?」 「予算はどれくらい必要?」 「他にどんな機能があるの?」

どのようなご質問でも構いません。まずはお気軽にコチラからご相談ください。

無料で提供できること:

  • 現状の課題ヒアリング
  • 最適なシステム構成のご提案
  • 概算お見積もり
  • デモ画面のご覧(実際の操作感を体験)
  • 導入事例のご紹介

オンラインでの面談も可能です。全国どこからでもお気軽にお問い合わせください。

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株式会社ブリッジコーポレーションは、京都を拠点に30年以上の経験を持つIT企業です。東京・大阪にも拠点があります。

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