
【GoogleAnalytics4】Web担当者が押さえるべき3つのステップと4つの重要ポイント

Webサイトのアクセス解析といえばGoogleアナリティクスですが、その最新版がGA4です。旧バージョンのUA(ユニバーサルアナリティクス)から大きく変更され、データの収集方法や分析の視点が異なるため、まだ使い慣れていない方も多いかもしれません。
この記事では、GA4で取得できる膨大なデータの中から、まず注目すべき重要なポイントについてご紹介します。ぜひサイト分析の参考にしてみてくださいね。
1:Googleアナリティクス(GA4)とは?
-ユニバーサルアナリティクス(UA)との違い
2:GA4で確認すべき基本指標
-ユーザー属性の分析
-利用デバイスや環境の把握
-流入経路の特定
-セッションの計測
-ページビュー数の確認
-ページのスクロール状況の分析
-コンバージョンデータの活用
3:GA4の探索レポート活用法
-探索とは
-自由形式レポートの作成
-経路データ探索の活用
-セグメントの重複をチェック
4:GA4でのイベント設定手順
5:GA4の使い方に困ったときのヘルプ・サポート情報
6:GA4と併用すると便利なツール紹介
7:まとめ
GA4は、従来のUA(ユニバーサルアナリティクス)とは異なり、新たなデータ収集・分析手法を採用したツールです。UAではページ単位のデータ収集が基本でしたが、GA4ではイベントベースのデータモデルを採用し、ユーザーのクリックやスクロールなどの行動を詳細に分析できます。
UAではページビューを中心にデータを収集していましたが、GA4ではユーザーの行動(イベント)を基にデータを取得します。ボタンのクリックやフォーム送信など、具体的なアクションを詳細に追跡できるため、より柔軟な分析が可能です。
GA4では、PCやスマホなど複数のデバイスを横断したユーザー行動を統合して分析できます。一人のユーザーがスマートフォンとPCの両方でサイトを訪れた場合でも、統一されたデータとして認識され、より正確なユーザーの動きを把握できます。
GA4は機械学習を活用し、自動的にインサイトを提供する機能を備えています。これにより、ユーザーの行動傾向の変化や異常値を検出し、将来のトレンドを予測することが可能になります。
「ユーザー」→「ユーザー属性」をクリックすることでユーザー属性を測定することが可能です。また、GA4でユーザー属性を確認することは、サイトの訪問者がどのような層であるかを把握し、マーケティング施策を最適化するために重要です。
年齢・性別・地域などの基本情報を分析することで、どのようなユーザー層がサイトを利用しているのかを明確にできます。
ユーザー属性のデータを活用することで、広告やコンテンツをよりターゲットに合ったものに最適化できます。
例えば、10代・20代の訪問者が多い場合は、若年層向けのビジュアルやSNS広告を強化するといった施策が考えられます。
GA4を使ってユーザーがどのデバイス(PC・スマホ・タブレット)からアクセスしているかを確認することで、サイトのレイアウトや設計を最適化し、より快適な閲覧環境を提供できます。例えば、訪問者の大半がスマホを利用している場合、スマホに最適化されたデザインや機能を取り入れることで、操作性や利便性を向上させることが可能です。また、異なるデバイスでの閲覧を想定し、レスポンシブデザインを採用することで、すべてのユーザーにとってストレスのないサイト体験を実現できます。
GA4で流入経路を分析すると、検索エンジンやソーシャルメディア、ダイレクトアクセスなど、ユーザーがどのチャネルを経由してサイトに訪れているかを把握でき、集客施策の効果を正確に評価できます。例えば、ソーシャルメディア経由の流入が多い場合は、そのプラットフォーム向けの施策を強化するなど、データを基に効果的なマーケティング戦略を立てることが可能です。また、各チャネルのパフォーマンスを比較し、最も成果を出しているチャネルに予算やリソースを重点的に投下することで、費用対効果の高いマーケティング運用が実現できます。
GA4でエンゲージメントを分析すると、ユーザーがサイトに訪れてから離脱するまでの行動を把握でき、デザインやコンテンツの効果を評価する重要な指標となります。例えば、特定のページでの滞在時間やクリック数を確認することで、ユーザーの関心度を測ることができ、改善が必要なコンテンツを特定するのに役立ちます。また、セッション数を基に、キャンペーン期間中のパフォーマンスを評価し、施策の効果を測定することで、今後の戦略に活かすことが可能です。
GA4で「ページとスクリーン」のデータを分析することで、どのコンテンツがユーザーに人気があり、集客に貢献しているかを把握でき、サイトのパフォーマンス向上につなげる戦略を立てることが可能です。例えば、最も閲覧数の多いページを特定し、人気のある記事をもとに新たなコンテンツを作成すれば、さらなるトラフィック増加が期待できます。また、ページビュー数の多いコンテンツを重点的に改善することで、全体のユーザー体験を向上させることができます。さらに、ページごとの閲覧数や滞在時間を分析し、離脱率の高いページを見直すことで、サイトの利便性を高め、ユーザーの満足度を向上させることができます。
GA4でページのスクロール数を分析することで、ユーザーがページのどこまで読んでいるかを把握し、コンテンツやデザインの改善に活かすことができます。スクロール率を詳細に確認するには、イベント設定が必要ですが、ユーザーのコンテンツ消費行動を理解する上で非常に重要な指標となります。例えば、スクロールデータを基に、読まれやすい位置に重要な情報を配置すれば、ユーザーのエンゲージメントを高めることが可能です。特に、ページの下部にある情報がほとんど見られていない場合、上部に移動することで、より多くのユーザーの目に留まりやすくなります。
GA4でキーイベント(旧コンバージョン)を確認することで、サイトの目標達成状況を把握し、施策の効果を測定できます。キーイベントはサイトごとに設定でき、会員登録、問い合わせ、資料ダウンロードなどが一般的です。例えば、フォーム送信をキーイベントとして設定した場合、その数を追跡することでユーザーのアクションを評価できます。また、どの施策がコンバージョンに貢献しているかを分析し、効果の高い施策を強化することで、より高い成果を狙うことができます。
GA4はイベント単位でデータを収集するため、分析できる情報量が非常に多くなります。そのため、「特定の人気ページだけ知りたい」「問い合わせの状況を確認したい」といったニーズに応じて、効率的にデータを抽出できるのが「探索」機能です。「探索」は、UAのカスタムレポートに相当する機能で、必要な指標をあらかじめ設定することで、特定のデータを素早く分析できます。GA4には複数の探索テンプレートが用意されているため、ここではよく使われるものを紹介します。
「自由形式」探索は、あらかじめ用意された指標やディメンションを自由に組み合わせてカスタマイズできるレポート作成機能です。これにより、特定の分析ニーズに応じた柔軟なデータ分析が可能となり、より深いインサイトを得ることができます。
カスタム設定が可能なため、特定のユーザー行動やページのパフォーマンスを詳細に分析できます。例えば、特定のページを訪問したユーザーが次にどのページへ移動したのかを可視化し、サイト内の導線を最適化するヒントを得ることができます。
指標やディメンションを組み合わせることで、サイト訪問者の行動を多角的に分析できます。例えば、ユーザーのデバイスや流入経路ごとに滞在時間やコンバージョン率を比較し、効果的なマーケティング施策の検討に活用できます。
「経路データ探索」レポートを活用することで、ユーザーがサイト訪問からコンバージョンに至るまでの行動フローを可視化できます。これにより、主要な回遊経路や、コンバージョンを妨げている要素を特定し、改善につなげることが可能です。
サイト内でのユーザーの移動パターンを把握し、どのページで離脱が多いかを特定できます。例えば、特定のページからの離脱率が高い場合、そのページのデザインやコンテンツを見直し、次のページへのスムーズな誘導を図ることが重要です。
ユーザーがコンバージョンに至る過程を理解することで、途中の離脱を防ぐ施策を講じられます。例えば、ECサイトでカート投入後の離脱が多い場合、購入プロセスの簡略化や決済オプションの見直しが有効な対策となります。
ユーザーがどの段階で離脱しているかを明確にし、問題点を改善することでコンバージョン率を向上させることができます。たとえば、フォーム入力ページでの離脱が多い場合は、入力項目の簡素化やエラー防止機能の追加が効果的です。
「セグメントの重複」機能を活用することで、デバイス×年齢など複数のセグメントを掛け合わせた詳細なデータ分析が可能になり、ターゲットユーザーの特性をより正確に把握できます。
異なるセグメントを組み合わせることで、単純なデータでは見えなかったユーザー行動の傾向を深掘りでき、より高度な分析が可能になります。
特定の条件を満たすユーザーグループを詳細に分析でき、たとえば「新規ユーザーかつ特定のページを訪問したユーザー」などのセグメントを作成し、その行動パターンを明らかにすることで、より効果的な施策を立案できます。
GA4はデフォルトで多くのデータを収集できますが、サイトごとにイベントを設定することで、ユーザーの特定の行動をより詳細に分析できます。例えば、「特定のボタンをクリックした回数」や「資料ダウンロードの実施状況」など、ビジネスニーズに沿ったデータを収集することが可能です。
カスタムイベントを作成することで、特定のアクション(例:ボタンのクリック、フォーム送信など)を記録し、ユーザーの行動を正確に把握できます。例えば、「フォーム送信」をイベントとして設定すると、どのユーザーがどのフォームを送信したのかを詳細に追跡し、コンバージョンにつながる動きを分析することができます。
GA4は、UA(ユニバーサルアナリティクス)から大幅に変更され、さらに日々機能がアップデートされています。そのため、実際に使用する中で「このデータはどう分析すればいいのか?」「なぜ特定のデータが取得されているのか?」といった疑問に直面することがよくあります。そのような場合、**Googleの公式アナリティクスヘルプ**を活用するのが効果的です。
GA4の設定方法や各種機能の使い方について、詳細な情報が掲載されています。実際の画面キャプチャ付きで解説されているため、多くの疑問はここで解決できます。
GA4ユーザーが質問を投稿し、他のユーザーが回答してくれるQ&A形式のサポートサービスです。ヘルプセンターで解決できなかった場合、コミュニティで質問することで、有益なアドバイスが得られる可能性があります。また、過去の質問と回答を検索することで、類似の悩みを持つユーザーの解決策を参考にすることもできます。
GA4とLooker Studioを組み合わせることで、データの可視化やレポート作成が効率的に行えます。特に、GA4の管理者でないユーザーにデータを共有する場合や、月次のレポートを作成する際に便利です。
Looker Studioを使うことで、GA4のデータをグラフやチャート形式**で視覚的に分かりやすく表示できます。例えば、GA4のデータを基に月次のマーケティングレポートを作成し、関係者と共有することが可能です。
複数のデータソースを統合し、ビジネスニーズに応じたレポートを簡単に作成できます。GA4の管理画面よりも直感的にデータを分析できるため、定期的なデータチェックに適しています。例えば、週次・月次のデータ分析をLooker Studioで自動化することで、作業の負担を軽減できます。
GA4は、Googleサーチコンソールと連携することで、検索エンジンからの流入データをより詳しく分析できます。GA4の主要指標と合わせて分析することで、SEOによるサイトパフォーマンスの影響を把握しやすくなります。
Googleサーチコンソールを活用すると、検索エンジンからのトラフィックデータを詳細に分析できます。例えば、「どの検索クエリで流入しているのか」「どのページが検索結果で上位に表示されているのか」を確認し、サイトの改善に役立てることができます。
ユーザーがどのような検索キーワードでサイトに訪れているかを把握し、コンテンツの最適化に活用できます。特定のキーワードでの検索順位を確認し、SEO施策を改善することで、検索エンジンからの流入を増やすことが可能です。
GA4はユーザー行動を詳細に追跡し、クロスデバイス分析や機械学習を活用することで、より高度なデータ分析が可能なツールです。その分、データ量も膨大になるため、まずは見るべきポイントを絞り、定期的に分析することで効率的に活用できます。特に、今回紹介したような主要指標を定点観測することで、データを有効に活用できます。
また、「探索」や「Looker Studio」を活用することで、日々の分析やレポート作成の手間を大幅に軽減でき、よりスムーズなデータ運用が可能になります。**Webサイトの成果を最大化するには、PDCAを継続的に回すことが重要ですので、GA4を上手に活用し、データドリブンな意思決定に役立ててください。
Looker StudioとGA4を連携してレポートを作成する方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご一読ください。
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